呪いのビデオ Part 44 レビュー【カバンの中からフィルコリンズ】
『-Twenty Seven-』から続いていた菊池の件がいよいよ完結を迎え、しれっと川居尚美が初登場します。
にしても44なんて不吉な数字っすね…。
一体、どうなってしまうのであろうか…。
早速レビューに入ります。
• 閃光
レベル 3.0 / 5
内容
5年前に撮影された映像である。投稿者の友人に体の異常が見つかり検査入院をしている時にお見舞いに行った際に撮影されたものなのだが。
カメラが入院中の友人を映すとフラッシュのような閃光が何度か走る。しかし投稿者たちは気づいていない様子である。しかし3度目の閃光に、入院中の友人の肩に死神のような手が映り込んでいた。
友人はこの検査入院で重い疾患が見つかり1年後に亡くなってしまったのだという。
感想
閃光と共に現れる、この世のものとは思えない手は不気味を煽るものです。手系の映像は基本怖くないんですげど、これは映り方とか内容とか、非常に不気味であると思います。
• シリーズ監視カメラ 自動追尾型カメラ
レベル 2.1 / 5
内容
ある会社に設置された監視カメラの映像。この監視カメラは自動追尾型カメラと言って、被写体をカメラが追うようにして記録するという優れ物である。しかし入り口から廊下まで誰もいないはずなのに追尾を開始するカメラ。すると女と思しき黒い影が映り込み、影はやがて黒い女性の身体となっていく一部始終を記録していた。
感想
よく、機械と霊の波長が合うという話がありますが、この世ならざる者と波長が合ってしまったためカメラは影を追ったのですかね?怖くはないですけど影が身体に変化するのはターミネーターっぽいな、と(笑)
• スカイツリー
レベル 3.8 / 5
内容
投稿者の増田さんは彼氏と浅草近辺をデートした後、建設途中のスカイツリーを見に行こうと業平橋駅で下車し、まだ建設途中のスカイツリーを真下から見上げていた。撮影していたのは増田さんの彼氏であるがご飯を食べに行くので、ビデオカメラをバックへしまうと電源を切り忘れていたといい、再び取り出すと電源をオフにした。
問題の映像はビデオカメラをバックにしまった後、バック内部を録画し続けるビデオカメラに赤い血をかぶったような男の顔が浮かび上がる。
この後増田さんの彼氏は信号無視の車に撥ねられるという不幸が起こったそうであるが…。
感想
「スカイツリー」と見せかけて実はバックの中でした〜、みたいな感じ。男の赤い顔はどうもフィル・コリンズのアルバムに見えるんですよね。
「Phil Collins III」ですか。ちなみに僕はフィル・コリンズは嫌いです。フィル在籍時のジェネシスは好きなんだけど。
• 追跡録 後編
レベル -
内容
前回から数日後の事である。神社の謂れを抑えてくれた古賀さんから連絡が入る。曰く "神社が荒らされた" のだという。しかもその前日に古賀さんへ奇妙な電話がかかってきたらしく、『やないばこはあるか』と尋ねてきたそうで、「何のことだか分からない」と返すと切られてしまったという。
やないばことは『柳筥』の事であり、神社において経典などを入れる箱であるという。
Part 42で渡邊が夢の中で見る男性が発していた言葉、
『やわいやこを燃やせ』
これは『柳筥を燃やせ』と言っていたのではないか、と推測ができた。
岩澤は、岩澤と渡邊が神社を訪れていた際に、二人の前に姿を現し、渡邊を殴った人間が日向さんであると仮定。その後、古賀さんに柳筥の存在を確認したということからすると、日向さんは柳筥を探しているのでないか?という推論を出した。
となると、日向さんが次に向かうであろう神社へ向かう。尚、渡邊は例の殴られた一件により戦力外なので新たに阿草祐己と川居尚美を仲間に入れ、調査へ向かった。
神社への道のりはかなり険しいものであった。そんな中、阿草が誰かがマーキングしたであろうピンク色のテープを発見。テープは木を伝い、何処かへ続いているようであった。その日は山にテントを張り、野宿する事にした。
その夜の事である。
阿草が岩澤を起こした。彼は焦っているようで『川居がいなくなった』と説明する。ひとまず川居を捜索する阿草と岩澤。するとテープの辺りに川居の帽子が落ちており、懸命に捜索を続けるのだが…。
感想
ほん呪シリーズ屈指の人気を誇る川居が初登場しましたね。初登場でいきなり行方不明なんて幸先悪そうですけど。
• 峠の怪
レベル 3.7 / 5
内容
投稿者は彼氏と関東地方のとある峠をドライブしていた際に不可解なものが撮れたということであった。何気ない会話をしていると突然、運転している彼氏が急ブレーキを踏む。曰く何かを轢いたような感じであったらしいが、車から降りても誰かいた形跡はおろか車に傷もついていなかった。
この峠では数年前にペットの葬儀業者の男が犬の遺体をこの峠に100体近く遺棄していたいうことが判明した。またこの峠付近の地域では「山犬信仰」というオオカミなどを信仰する風習があるという。
問題の映像は、彼氏が何かに驚き車を止め、外に出るのだが、何も居ない。しかしヘッドライトで照らされた道の上には3体の犬の影のようなものが映り込んでいた。
感想
関東の峠でなんとなく場所がわかるかもしれないな、と思っていたらやはり筆者の思惑通りの峠でした。埼玉県の「正丸峠」です。正丸峠は埼玉でも有名な心霊峠で、道幅が狭いのにも関わらず走り屋が多く、「頭文字D」の舞台となっている程。なので命知らずの走り屋が峠で事故をよく起こしていたらしいです。また、
ペット葬儀会社の死体遺棄の記事もすんなり見つかりました。
• 富士登山
レベル 2.7 / 5
内容
霊峰としても名高い日本最高峰の独立峰・富士山。投稿者はそんな富士山に登山をした際に撮影した映像なのだという。頂上に近づくにつれて濃くなってゆく霧。霧の中に人影のようなものが現れ、こちらに手を振っているようにも見えるのだが…。
感想
去年、閉山中の富士山に登って滑落した人がいましたね…。富士山といえど自然を侮ると命を落とす事もあるのでみんなも気をつけよう!
• ピアノ
レベル 0.5 / 5
内容
子どもがピアノ弾いてたら白い手がうっすらとピアノ弾いてた。
感想
手。なぜここまで「手だけ」という映像に嫌気が差してしまうんだろう…。
• 屋上遊園地
レベル 3.8 / 5
内容
投稿者が親戚の子供を預かった際、デパートの屋上にある遊園地に遊びに行った時に撮影された映像である。親戚の男の子がホンダ・S2000を模した車の乗り物で遊んでいる際にフロントガラス右上に子どもと思しき悲しげな顔が映り込む。
感想
そういえば屋上遊園地ってあんまり無いですよね。未だに残っているデパートとかも有るには有るみたいですけど絶滅危惧が予想されているということです。悲しげな表情をした子どもの顔はNASの「Illmatic」のジャケットを思い出しましたよ。
• 続・追跡録 後編
レベル -
内容
川居を捜索する阿草の携帯に川居から電話が入る。出ると川居曰く誰かを見つけて追跡したが途中で川居との電話は途切れてしまう。そして男性の声で
『関わるなって言っただろ…』
と聞こえてきたという。
捜索へ戻りしばらく探すと川居は森の中で気を失っていた。その様子を誰かが見ていたので追跡を開始する岩澤だったがまたも見失ってしまう。
ひとまず、川居をテントへと連れ出す男性陣。
テントへと戻り川居に何が起きたのか問う岩澤。川居曰く、外で物音がしたのを気づき、阿草や岩澤を起こそうとしたが熟睡中だったため1人で様子を見に行こうとテントを出たという。奥へ進んでいくと懐中電灯の明かりが見えたので追いかけてみることにするも見失ってしまう。その時、阿草からの着信があったことに気づき、かけ直したところ後ろから衝撃が走り気を失ってしまった、とのことであった。
とりあえず、その男の行方を追う事にしたスタッフ達。
ピンク色のテープでマーキングされたテープをたどっていくとそこにはPart 34で山荘跡地にあったテントと全く同じテントがあった。その中には菊池の携帯電話もあった。
ー 数週間後。
岩澤のもとに1通の連絡が入った。それは菊池が病院に入院しているということであった。すなわち菊池が見つかったのである。
岩澤は泣きながらカメラに向かって
『皆さん、本当にご迷惑をおかけしました。。。』
と謝った。菊池は路上で倒れているところを警察に保護されたのだという。
その数日後、27歳の誕生日を無事迎えた菊池がスタッフルームへと戻ってきた。菊池は『ご迷惑をおかけしました』と頭を下げる。
経緯について菊池は、26歳の誕生日を迎えた直後から黒い虫が目の前や身体の周りに飛び回っている幻覚を見るようになったという。その原因が例のビデオテープであると考えた菊池はスタッフルームからビデオテープを持ち出した。ビデオテープを全部捨てようと思っていたところ、日向さんからメールが届いた。それは「全部教えてやるから山荘跡地へ来い」というものだった。また、テントに落ちていた菊池の携帯は日向さんと菊池が接触した際、菊池が落とした可能性が高いという。
そして菊池27歳の誕生日、菊池の携帯に日向さんから
『ハッピー・バースデー』
というメールが届いた。
そして渡邊は菊池発見後、山荘跡地の夢を見る事が無くなっていた。渡邊が最後に見た夢には続きがあり、それは日向さん(?)が「やわいやこをもやせ」と言った後蹲み込んで泣いていたという。渡邊の推論では、自分が見ていた夢は記憶をなくした菊池が見ていた光景ではないかと推測した。
日向さんは幼い頃の誘拐事件の被害者である菊池と接触をする事により、同じ痛みを分かち合える誰かの存在が必要だったのではないか、と考えられる。
数ヶ月後、Part 32~34を観た視聴者から手紙が届いた。
その手紙の内容は、問題の山荘の近くに社があり、それは祖父が経営していたものであるという。視聴者は祖父から『絶対に開けてはいけない箱』が社にあるという事を口酸っぱく言われてきたのだそうだ。その箱には「子供の血」が入っているのだという。開けると化け物が登場し異界へと引きずり込まれるのだという。
もしかすると、誘拐事件の被害者である日向さん、柏木さん、菊池はその箱(= 柳筥)を開けてしまった為に呪われてしまったのではないか?という推論に行き着いた。
また、Part 32の編集画面で菊池の顔がノイズとともに上下に伸びるように歪む不可解な現象が発生していたのだという。それはかつて亡くなった柏木さんの恋人から送られてきた動画の事象と酷似しているものであった。
ようやく菊池が呪いのビデオに完全復帰を遂げた。
しかし数週間後、岩澤に1本の電話が入る。
それは日向さんの恋人・小池さんからであった。
日向さんが遺体となって見つかったのだと言う。奇しくもPart 42で訪れた廃屋の倉庫で首をつっていたという。
呪いはまだ続いているのだろうか…?
感想
長きに渡り失踪していた菊池が戻ってきたことにより、これにて完結です。日向さんが柳筥を探しているという事は呪いを解こうとしていたんですね。でもスタッフが邪魔だった為それを止めようと渡邊を殴ったり川居を気絶させたり、少々粗い手を使った、という事ですかね。つーか、菊池の顔が歪んでいる動画に前回触れた「ラムシュタイン演出」が使われてて爆笑した。
まとめ
やはり『追跡録』でしょうか。伏線や情報が多くて半分以上はこれに持ってかれたと言ってもいい。でも、まあ見つかって良かった。呪いは続いてるかもしれない事を匂わせるが、菊池は次巻から普通にスタッフとして動いてます(笑)
では次巻!!
呪いのビデオ43 レビュー【ラムシュタインと27’s Clubの話】
今回はほん呪43巻のレビューです。
前回、失踪した菊池を追っていた岩澤が渡邊とついに捜索に本腰を入れるのですが…。
ま、とりあえずいきましょうか。
• シリーズ監視カメラ 自動販売機
レベル 2.0 / 5
内容
今回の「シリーズ監視カメラ」は近年、犯罪防止のため人が通りかかった時や飲み物を購入する者が現れたときなどに自動で録画される自販機に設置された監視カメラが撮影したもの。
ピンク色のパーカーを着た男性が現れ、飲み物を購入する。すると後ろに白い影のようなものがうっすらと見える。飲み物を取るのにてこずっているのかなかなかカメラの位置に戻ってこないピンクパーカー男。再び彼がカメラに映ると彼の背後に明らかにこの世のものではない女の姿があった。
内容
筆者は一通り映像が紹介された後、問題のシーンが効果音と共に追撃と言わんばかりに再びエフェクトがかかった静止画が映される演出を「ラムシュタイン」って呼んでるんですが、初っ端からラムシュタインでした。
「ラムシュタイン」はドイツの凄いメタルバンドなんですけど、彼らの代表曲『Feuer Frei』の最後に追撃のような「バァン! バァン!」という音が入っているのでこのほん呪の演出と似てるなぁと。
映像は大して印象に残るものではないかと。
• アルバム
レベル 3.3 / 5
内容
投稿者の君塚さんは自宅にて彼女と一緒に自分の幼い頃の写真を眺めていた。そんなアルバムの中に幼い男の子の写真が映る。しかしその男の子は交通事故で他界してしまったと言うのだが…。そして問題のシーンはその男の子が映る写真の中で、横を向いている男の子がこちらを睨み付けるように正面を向いたのであった。
感想
携帯電話のカメラで撮影されたお世辞でもあまり画質が良いとは言えない映像だけど、男の子が振り返るシーンは2回目ぐらいでやっとわかった。あまり無いタイプの映像ではあるかなと。
• 証拠ビデオ
レベル 3.1 / 5
内容
投稿者の夫はある時から、帰りが遅くなり、その理由を尋ねても話してくれないという。浮気を疑った投稿者は興信所に依頼し、尾行して証拠ビデオを撮影してもらったと言う。しかし妙なことに夫は夜な夜な近所の公園に入っていく。するとベンチに腰掛け誰もいないはずのベンチで楽しく談笑している様子が伺えた。カメラがブレるとそこにはセーラー服を着た女子高生の姿が一瞬現れる。
夫はこの事について全く記憶がないのだと言う。そしてこの公園は女子高生がいじめを苦に首吊り自殺をした公園であることも発覚した。
感想
興信所の調査マンも女子高生の姿が見えた時、少し驚いているようなリアクションをしているのが印象的。怖いかと言われると少し悩む…。
• 追跡録 中編
レベル -
内容
本作のキーマンとなる日向さんが通院していた「佐久間メンタルクリニック」を調べる渡邊。その住所へ行ってみるとメンタルクリニックではなく美容院になっていた。近所の人に聞き込みをすると、3年前に病院を閉じたのだと言う。
3年前というと、日向さんの元彼女・小池さんへ日向さんから遺書めいた手紙が送られてきた時期と重なる。
その後も佐久間メンタルクリニックについて調査をするスタッフ。すると興味深い事実が発覚した。このクリニックは佐久間敏郎という人物が1人で切り盛りをしていたという。しかし娘が突然死を遂げ、後に妻と離婚しているという。
事実関係を確かめるために佐久間さんの住むアパートで張り込み調査を行う岩澤達。
そこに佐久間さんがやってきたため、岩澤が色々と問い質すのであるが、これに佐久間さんが激昂してつかみ合いの喧嘩に発展してしまう。岩澤達を突き飛ばし逃げる佐久間さん。
『オィ! チョットマテェェ!!!』と佐久間さんを追いかける岩澤。しかし見失ってしまう。すると渡邊から駅方面に佐久間さんがいるという電話がかかってきて駅へ向かう岩澤。再び佐久間さんをCHASEするのであるが途中カメラが壊れてしまう。
次のシーンでは岩澤がまた鼻血を出している事から佐久間さんと揉み合いになったと思われる。岩澤と渡邊の説得に折れて、顔を映さないことと録音をしないことを条件に取材を承諾した佐久間さん。
佐久間さんから聞いた話によると、日向さんが初めてクリニックを訪れたのは8年前で彼は当時頭の中に浮かぶ奇妙な光景に悩まされていた。それは "黒い女の顔" であり、その女は日向さんに
『27歳になったらお前は死ぬ』
と言っていたそうである。意味が分からず悩んだ日向さんは佐久間さんのもとで退行催眠を行い、前世の記憶と誘拐事件の被害者である事が判明した。
しかし佐久間さんは自分の娘が何故亡くなったのかなどは話してはくれなかった。
その夜の事である。
岩澤の携帯電話に菊池から電話がかかってきた。
『菊池さんから電話がかかってきたんですか?!』と動揺しながら急いでカメラを回す渡邊。『うるさい。チョットマッテ…』と返す岩澤。
無言電話であったものの岩澤の携帯の履歴には確かに菊池の名前が残っていた。
感想
相変わらず岩澤の渡邊への当たりが理不尽で笑う。岩澤はPart 24の『ダビング』でも吉田さんに殴られて鼻血出してましたね。この話、「27's Club」を連想させるのは僕だけですかね?ロックミュージシャンは27歳で不可解な死を遂げる事が多いんですよ。気になった方は調べてみてくだされ。
• 展望台
レベル 2.2 / 5
内容
投稿者が恋人と関東地方のとある展望台へ行った際に撮影したもの。この日はあいにく雪が降っており、観光客の姿はほぼ皆無であった。投稿者たちが塔のような展望台へ登ると街が一望できるのだが、カメラが一瞬、展望台真下を映した際に女性の死体のような、うつ伏せで倒れる血まみれの人間と思しき姿を映していた。再度そこへカメラをやるとそこには誰もいないのであるが…。
投稿者によると、この場所一帯は有名な心霊スポットでもあるのだという。
感想
恐怖度とかは無いけどまるで直前に展望台から飛び降りたみたいにリアルに映ってる。エロい。
ここは神奈川県秦野市のヤビツ峠にある「菜の花展望台」という場所みたいです。
ヤビツ峠自体、神奈川県はおろか関東屈指の心霊スポットとして有名な場所です。
• アユタヤ
レベル 0.8 / 5
内容
投稿者が友人とタイのアユタヤ遺跡を訪れた際の映像。かつては王朝があった事でも知られ、世界遺産としても有名なアユタヤ遺跡。映像に首が無い仏像が並ぶ箇所が映るとカメラがズームした一瞬、一つの仏像に首が戻っている姿が映っていた。再びカメラがその仏像を映すと首は無いのであるが…。
アユタヤの仏像の首は売ると金になるので盗難被害に遭って紛失しているという。
感想
かつての姿が蘇った、ある意味感動作。
• 獣
レベル 3.4 / 5
内容
投稿者は友人らと北海道でキャンプをしていた際に撮影された映像。テントの中で怖い話を披露する友人。すると投稿者には獣の鳴き声のような音が聞こえたという。するとテントを叩くような衝撃が走る。パニックに陥りテントの外へ逃げ出す投稿者たち。すると一瞬巨大な男性の顔の様なものが映る。
このキャンプ場がある山ではかつて、山菜採りに来ていた男性が熊に襲われ死亡するという悲劇が起こっていたという。
感想
映り込む「顔」ですが、よく見ると傷ましいというか、損傷してます。リアルというか、エグい。ヒグマの事件といえば「福岡大学ワンゲル部事件」を連想させますね。手付かずの自然が残る北海道においては幽霊よりもヒグマの存在の方がよほど恐ろしいのかと。
• 玉突き衝突
レベル 4.0 / 5
内容
投稿者が恋人と北海道を旅行中、玉突き事故の現場へ遭遇した。次第にトンネルへ入っていく投稿者の車。すると事故で横倒しになった車を追う様にカメラで映す。するとバックガラスに逆さまになった男性の無表情な顔が映り込んでいた。
ちなみにこの事故で男性1人が亡くなっているそうである。
感想
またまた北海道です。人間の心理というか、事故現場を通りかかるとそんなにカメラ向けたくなるもんですかね?ちなみにこの映像も例の「ラムシュタイン」演出があって、これ亡くなった人の顔なら不謹慎極まりないと思ってしまった(笑)
割と怖い映像かと思います。
• 追跡録 中編
レベル -
内容
佐久間さんから教えてもらった日向さんの住所へ向かう岩澤と渡邊。しかし日向さんが住んでいると思われる部屋はドアの投函口がテープで塞がれており明らかに住んでる気配は感じられなかった。
隣人に話を聞くと日向さんはつい最近引っ越してしまったようであった。また日向さんの部屋から女の子の声が聞こえてくる事が3,4回ほどあったという。日向さんの部屋の前に置かれた段ボールは日向さんが残していった物であるという事が分かったので段ボール内を調べる。
その中に1つ、興味深いものがあった。
それは神社の名前が書いてあるノートの切れ端と思しき紙であり、調べてみると事件のあった山荘付近にある事が判明。しかし、神社の謂れなど詳しい事は不明であった。
その後佐久間さんから岩澤の元へ小包みが届けられた。その中には1本のVHSテープが入っているのみであった。内容は日向さんの娘と思われる子どもが公園で遊んでいるのだが、途中娘の顔に黒い痣のようなものが映るという不可思議な事象が発生していた。
ひとまず、神社へと車を走らせる岩澤と渡邊。
神社は山の中にあり特に何の変哲もない神社であった。とりあえず付近の住民に神社について聞いてみる事にした。すると例の事件の謂れに詳しい古賀さんという人物から話を聞く事ができた。
古賀さんは神社について、この付近を領地としていたある一族が建てたものだと話す。その一族はPart 34で大学教授の高山さんから教えてもらった一族であった。その一族は戦国時代に滅びてしまったというのだが…。明治になり廃仏運動というものがあり、村の人たちも放っておけないということで修復された神社であるという。
その神社は「三社制」といい、三つの神社から成り立っているといい、上社・中社・下社のうちの1つであった。しかし残りの2つの神社はすでに存在していないという。
古賀さんはその2つの神社があった場所を記した地図を岩澤達に見せると、山荘の場所と一致している場所に神社があった事が判明した。
その帰り道のことである。
渡邊が運転する車に妙な衝撃音が響く。渡邊は後ろを向くと悲鳴をあげる。岩澤カメラがすぐさま後ろを向くとバックガラスに手が張り付いており何者かが内部を偵察している様にも見えた。
車を降りて何者かを追う岩澤。しかし見失ってしまう。
車へ戻ると路上に渡邊が倒れていて出血しており、頭を殴られたようであった。救急病院に連れて行く岩澤。幸い渡邊は数日間で退院できるという事であった。
退院した渡邊によると、あの時岩澤が不審者を追跡した後に、自分も車を降りて追跡しようとした際、何者かに殴られたのだという。
その時、岩澤の携帯に
『これ以上、関わるな』
というメールが送られてきていた。それはなんと菊池からのメールであった。
感想
帰り道のシーンは岩澤が誰かを追跡してる際に渡邊が誰かに殴られた。という事は相手側に2人いないとおかしいんですよね。日向さんと菊池の共犯?次巻で『追跡録』は完結します。
まとめ
次回予告で岩澤が「ご迷惑をおかけしました…」と泣いてます。そして川居初登場。見ずにはいられない予告なので、次は44巻をレビューしたいと思います。
ではまた次巻!!!
呪いのビデオ Part 41 レビュー【悪魔の棲む寮、ブーンお経 & 大林素子】
児玉監督最後の作品となった41巻のレビュー。
児玉さん、2006年から2011年まで監督を務めていらっしゃった、ほん呪界の伝説ですよ。
そんな児玉作品最後となる今作にはメインエピソードは無く、簡潔かつクオリティが高いものかと思います。
今回も張り切ってッッ!
レッツラゴー!!!
• クラシックバレエ
レベル 3.8 / 5
内容
差出人不明の映像。消印から熊本県で投函されたものであり、同封されていたメモには廃病院のロッカーから見つけたビデオなのだという。
内容は稽古場と見られる鏡貼りの場所で女性がクラシックバレエの練習をしている。鏡に映った三脚などからしてこの稽古場には彼女しかいないはずなのだが…。音楽が流れる中練習する女性。しかし突然、停電のような現象が起きる。電気が復旧すると鏡には女性に忍び寄る "別の女性" の影が映り込んでいる。しかしカメラの前にその女性は居ない。するとまたもや停電のような現象が起きる。すると、低い男性のお経のような声が響き渡ると女性の悲鳴が聞こえ、次第に悲鳴は聞こえなくなってしまう。
この女性の安否は分かっていないため、熊本の廃病院や映像に映る稽古場に心当たりがある人は製作委員会に一報願いたい、というナレーションで終わる。
感想
不気味さで言えば今作で一番でしょう。状況がわからないからこそ恐怖感を煽る感じがします。それより女性の悲鳴がエロい。んでもってお経の最後の方に「ブーン」って聞こえるところがあって笑った。
• ひとりかくれんぼ
レベル 3.0 / 5
内容
約1年前、インターネット掲示板などで話題となった降霊術の1つ、"ひとりかくれんぼ" を実践した映像が届いた。
投稿者の広井さんはひとりかくれんぼを実践する上で、テレビに砂嵐を流すとテレビに異変が起きやすいと聞いて砂嵐画面のテレビの前に定点カメラを置き実践していたのだが、カメラが倒れるような音を聞き気になって戻ってくる広井さん。広井さんが戻ってきたと同時に砂嵐が映るブラウン管には人影のようなものが移動していた。スタッフはこの後広井さんのアパートへ取材の予定を入れていたが、広井さんと音信不通になってしまい取材を断念せざるを得なくなっていた。
しかしその1年後、新垣さんなる人物から投稿された映像が広井さんが投稿した映像と同じ物であった。だが広井さんの物と異なる箇所があった。
まず、新垣さんは清掃の仕事をしており、清掃に入った部屋のトイレにビニール袋とテープでガチガチに固められたビデオテープが気になったため持ち帰って見たのだという。それが広井さんの映像だったのである。
新垣さん曰く部屋には日用品など残っており、何かしらの痕跡も無かったし、詳しい事は分からないが、急に消えたというか、まあそんな感じであったという。
スタッフは新垣さんに広井さんの件を説明し、新垣さんに感謝を述べた。
新垣さんの映像には広井さんの映像の少し後まで収録されており、テレビに人影が通った後、広井さんの脚の間から男性(?)と思しきものが手招きをしていた。
一体なぜ広井さんはこの部分をカットしたのだろうか?広井さんの行方はまだ分かっていないという。
感想
新垣さんが清掃に入った部屋というのは恐らく広井さんの部屋でしょうね。新垣さんの投稿がきっかけで1年前の件が進展するというシナリオはGOODだと思います。映像は大して怖いとは思いませんでした。
• 霊域
レベル 1.7 / 5
内容
とある大学のサークル合宿で訪れた宿と思しき大広間で撮影された映像。広間に女性と思しき白い影が右から左へ通過すると畳の上に並べられたテーブルの下に赤い手が出現する。
投稿者が占い師にこの映像を見せたところ、ここ一帯はあの世とこの世の接点、つまり "霊域" となっているということである。
感想
実は、この映像が撮影された宿泊施設と大学のサークルをすんなり特定できました。
宿は関東近郊Y県の有名な湖の近く。
大学は首都圏の▲学院大学のテニスサークル。
現在でもテニスサークルの合宿で使用されているようです。映像は全然怖くないです。
巨女
レベル 4.2 / 5
内容
投稿者たちはとある温泉地へ旅行へ行った際にコテージ風の客間にて撮影されたもの。友人たちは酔っ払いボクシングのパンチ練習を始めたりとなんかめちゃくちゃである。その映像の中、画面にノイズが走ると画面奥の部屋の仕切りから青白い女の顔が覗く。しかし仕切りは2mを超えており、このアングルで顔が映るのであれば身長が2m50cm程なければ有り得ない位置であった。
感想
これには大林素子も勝てん。
怖い映像だと思うけど『巨女』なるタイトルなんで顔よりも巨大な目元とかの方が怖いと思う。あと、ボクシング練習してる男性2人組の右の窓ガラスの外が凄く気になった。なんか動いてる気がするんだけど…。
• アメリカの友人
レベル 3.2 / 4
内容
投稿者・高遠さんはアメリカ、シカゴの大学へ留学している沢田さんという友人とビデオ通話をしていた。高遠さんは通話中、沢田さんの後ろを影のようなものが数回通ったため録画を開始したのだが、そこに有り得ない現象が発生してしまった。
ビデオ通話中、沢田さんの部屋から壁や床を叩くような大きな音が鳴り響く。高遠さんはそれを通話で教えるが沢田さんは全く聞こえないのだという。その後、沢田さんの右肩から手が出てくると沢田さん諸共消えてしまった。以降行方不明になってしまったという。
ここでスタッフ・庄司が知人の女性・坂上さんから以前聞いた話と似ているということを指摘した。
坂上さんへ取材を申し込んだスタッフ。後日、坂上さんから話を聞く事が出来た。
坂上さんはシカゴの大学へ留学していた事があり、それから1年後、当時の友人に会うために再びシカゴへ行った際に、友人の住む大学寮で奇妙な体験をしたという。
友人と何気ない会話を楽しんでいると上の階から騒音、窓ガラスが割れる音と女性の悲鳴が聞こえてきたので上の階へ確認しに行ってみると他の寮の住人たちも来ていた。しかし当の部屋には誰も居なかったという。その部屋は女性の留学生が住んでいたというのだがそれ以降行方不明になってしまったという。
また坂上さんの友人曰く、その寮は「悪魔が棲んでいる」と噂されており数年に1回、寮に住んでいる学生が行方不明になってしまっているのだという。
スタッフ・長田は坂上さんから聞いた話を高遠さんへ報告する。すると坂上さんから聞いた寮と沢田さんが行方不明になってしまった寮は同じであることが判明。高遠さんは沢田さんの両親にこの出来事を話してみることにするという。
感想
これまでのほん呪は日本の幽霊(スペクター)でしたがなんとアメリカの悪魔まで話が出てくるとは。沢田さんまでもが不自然に消えてしまうというのはインパクトが強い動画かと思います。シカゴの大学はピー音が入っていましたが、坂上さんよ口の動き的に「イェール大学」と言っているように見えるんだけど、イェール大学はコネチカット州なんで「イリノイ大学」かなぁ、と。
• シリーズ監視カメラ 残像霊
レベル 1.8 / 5
内容
投稿者はかつて東北地方のとある都市でキャバクラを出店していたという。キャバクラにはトラブル等を懸念して監視カメラをつけることが多く、そんな監視カメラの映像に興味深い事象が発生した。
リーマン入店で相手をするキャバ嬢。
リーマンが帰る際に見送りに行くキャバ嬢。
しかし画面左にいるキャバ嬢は席を立ちリーマンを送りに行ったはずなのに足だけが何故か残ったままであった。残った足はゆっくり消えていった。
このような事象は「残像霊」と言われているのだという。
感想
う〜ん…。興味深いけど部位的になぁ…。
• 出生祝い
レベル 4.1 / 5
内容
20年ほど前に撮影された映像。画質からしてHi8ビデオカメラで撮影された映像と思われる。神社で赤ん坊を抱える夫婦と祭壇の前で祝詞を読む神主。すると夫婦の背後に着物を着た女性が映り込み正座をしようとしている姿を記録していた。
投稿者によるとこの神社は投稿者が小学1年生の頃、原因不明の出火で全焼してしまったのだという。
感想
Hi8の無機質な画質、殺風景な神社内部、雰囲気がかなり不気味で恐怖心を煽るというか。祝詞まで呪詛に聞こえるほど…(笑)。着物を着た女性は水色の着物を着ているとナレーションであったけど筆者には淡いピンクっぽく見えたんだけどなぁ。
"原因不明の出火にて全焼" ってのはブルー・オイスター・カルトっぽいな、と。
• パントマイム
レベル 2.4 / 5
内容
投稿者の戸田さんは街中で大道芸人のような行動を突発的にするという友人・細川さんに頼まれて近所の公園にてパントマイムの撮影を行なっていた。撮影中に "奇妙な存在" に気づいた戸田さんは恐怖から録画を止めてしまい、挙句細川さんと音信不通になってしまったのだという。
公園は戸田さん宅の近く、杉並区の住宅街の中にある何の変哲もない公園である。新聞を調べたところ、この公園では過去に真冬日にホームレスが睡眠薬を服用し自殺を図っていた事が判明した。
戸田さんはこの件に思い当たる節があると言う。
それは細川さんの父親の話であり、細川父は岡山からあてもなく東京へ行き遊び倒していたそうであるが最終的にはお金も尽き、ホームレスとなり放浪した末に都内で自殺したという。戸田さんは新聞のホームレスの遺体は細川父ではないかと思ったのだという。
問題の映像は夜の公園でパントマイムを披露する細川さん。するとノイズが走り停止するが音声は正常に動作している。カメラの異変に気づく戸田さん。細川さんがカメラを確認しようと近づくと彼の背後に白い人影が映っていた。
感想
白い人影はなんか90年代のJ-POP系のPVみたいな映り方というか、怖くはないかと。
まとめ
改めて児玉監督お疲れ様でした、と言いたいです。メインエピソードが無い分、『ひとりかくれんぼ』、『アメリカの友人』や『パントマイム』など、満遍なく取材が出来て上手くまとまっている感じというか、シンプルイズベストだなぁと思いました。しかも結構恐怖度の高いものが多かったイメージ。ほんと、あっぱれですね。
今回も「あとがき」はスルーです。ごめんね!
また次巻!
【呪いのロケ地】ほん呪ロケ地・撮影地まとめと考察 Vol.2
【シリーズ : ロケ地】
前々回から短いスパンでの更新となります。
最近、プライムビデオで『星合の空』っていうアニメを観てたんですが、そのワンシーンに登場する場所が呪いのビデオで撮影された場所のモデルだったので衝動的に「書きたい!」と思ったのです…。
なので今回はまず最初にアニメのモデルとなった場所をと、その投稿映像から紹介します。
友達(Part 48)
バーベキューと同時進行で友達の死を知ってしまう奇妙な事象が発生した『友達』。
Wikipediaには二子玉川駅近くの河川敷と書いてあるけど詳しくは神奈川県側のテントが張ってある辺りです。
ちなみに『星合の空』では
こんな感じで描かれておりました。
遊園地(Part 8)
8ミリフィルムで撮影された映像に不可解(?)な黒い影が少し映った『遊園地』。
不気味なのかもしれないけど何がなんだかさっぱり…、と評価に困るものでした。
1984年オープン、1995年に閉園したそうです。四国で撮影された映像はこれが唯一ですね。
焼け残った怨霊(Part 20)
神奈川県川崎市・稲田登戸病院(旧施設側)
生首がふわふわ浮いて近づいてくる『焼け残った怨霊』。ふわふわ系女子
不審火により焼失してしまった川崎市の稲田登戸病院、旧施設側で撮影されたという事です。投稿者たちは検証に入るのをめっちゃ拒んでましたよね。
某レビューサイトで "生首を捕まえていたらノーベル賞くらいはいった" と書かれてあって笑った。
ヘリコプター(Part 21)
ヘリコプターの窓に顔が反射して何かを訴えるという映像、なんだけど筆者には何がなんだかよく見えなかった『ヘリコプター』。
ナレーションにもある通り、九州は熊本県の阿蘇上空で撮影された映像です。阿蘇は活火山で噴火も多い地理と地形上、写真の「米塚」のような風景が広がっているみたいです。
障害者マラソン(Part 31)
北海道札幌市・中の島付近
事故が絶えない道路のアスファルトから叫ぶような顔が浮き上がる『障害者マラソン』。
札幌で撮影された映像なんですね。
後ろに見えるのは藻岩山とのことです。恐らく映像は写真の豊平川の中の島側で撮影されてたのでは?と思います。
札幌とはいえ北海道は車社会だし雪国だし、やはり事故は多いのか?
ドライブレコーダー(Part 33)
左から女性が飛び出してくる『ドライブレコーダー』。
問題の女性は笑っているというより満更でもないような表情というか。それは笑っているってことか…?
恐らくインタビュー後にちょっと映る地図が特定のカギだったのかと。藤野北小学校に近い場所ということです。
母の思い(Part 42)
東京都新宿区・新宿御苑
不慮の「死」を悟るように映像に不可解な事象が発生した『母の思い』。筆者的にとても切ない映像だと思いました。
新宿御苑で撮影されたことはナレーションでも触れられていますが、詳しくいうと新宿御苑内の「旧御涼亭(台湾閣)」という所です。
清水の舞台みたいっすね。ちなみに旧御涼亭は東京都選定歴史的建造物に指定されているということです。
銅像(Part 55)
埼玉県川口市・川口西公園
男の子の銅像が背の高い不気味な女に変わり撮影者がものすごい勢いで逃げていった55巻最初の映像、『銅像』。
岩澤が投稿者にインタビューする時に公園の周りがよく見えて、そごうとか色々見えますが意外にもほん呪フリークの中でもあまり特定されていないとか?
なお、Wikipediaには「川口駅西口」とのみ記載されています。
続・スケープゴート 後編(Part 64)
埼玉県秩父市近郊
山村にまつわる因習の "御神体" を開けてしまったがためにカオスな事象が次々と起こる『スケープゴート』。
スタッフは御神体が埋められている墓の近くに「山は自己責任!」という張り紙を見つけていましたが、この張り紙は数年後にTwitterで話題になったようで、どうやら秩父市の浦山ダム付近にある模様。
しかし因習があった「村」はどこなんですかね?
秩父市や張り紙近くの飯能市は合併で幾つか村が消滅しているのでそのいずれかでしょうか?
【呪いのロケ地】Part 2、いかがだったでしょうか?
たぶんまたやります。何故か?ってこれは確実に筆者の趣味だからです。
では次こそは次巻のレビューで。
呪いのビデオ Part 76 レビュー【消えた友人と東急ハンズ】
新年最初のレビューはディレクターが川居尚美となり新体制を迎えた76巻。岩澤も菊池もいないけどゴールデントリオの紅一点・川居がいるだけでも何処かほっとするというか。
因みに現在も川居が監督を務めています。
ではいきましょう…。
• インディアン水車
レベル 1.9 / 5
内容
投稿者が北海道を旅行した際、インディアン水車公園にて撮影されたものである。インディアン水車とは鮭を捕獲する装置であるという。水車脇はガラス越しに中の鮭が水族館のように見える設計となっており、水槽にカメラを近づけて沢山の鮭を撮影する投稿者。しかしその中に腐乱した男性の頭のようなものが近づいてくる。
近年、この地域では山の管理が行き届かず、里へ下りてきたヒグマに人間が襲われるという事件が多発しているという。
感想
リアル・シーマンですか。インディアン水車とヒグマの事件、関連性は皆無かと思うけど北海道という土地柄を活かした作品かと言える、かと。
• 孤独死
レベル 3.7 / 5
内容
投稿者の友人はインディーズのレーベルからデビューする際にお祝いも兼ねて自宅で飲み会を開いた際に社会人になったらなかなか会う機会もなくなるので、記念に撮影した映像であるという。
途中、投稿者がある異変に気づき、向かいのアパートのすりガラスをズームする。すると男性と思しき影がこちらへ向かって助けを求めているかのように蠢いていた。慄いた投稿者は一瞬自宅側の窓の縁を映すと逆さにこちらへ入ろうとしている老人の姿が映っていた。
スタッフが調べたところ、向かいのアパートでは数ヶ月前に老人男性が孤独死していたという。それからそのアパートでは怪現象が多発し廃墟となったのだという。
感想
まず、インタビューいります?という本音は置いとき、男性がガラス越しに助けを求めるシーンはサスペンスドラマみたいでリアルな恐怖を感じます。霊なのか覗き魔なのか監禁されてる人なのか分からないからです。少なくとも筆者は生きている人間に見えて結構迫力がありました。
孤独に死す、故に孤独…
• 雪道
レベル 3.5 / 5
内容
近畿地方へ転勤した投稿者が例を見ない大雪に見舞われ、雪道を気をつけながら撮影したもの。この時投稿者は同僚の女性を送っている最中でもあるのだが、女性を降ろす際、電柱の後ろに大雪にも関わらず半袖姿の血まみれの男性が立っている。更に助手席の女性を映すと助手席の下から女性を覗くような血まみれ男性の顔が。電柱のそれと同一人物とも見て取れるのだが…。
投稿者はこの時、車内に異様なガソリン臭が漂っていたという。後の調べではこの女性の婚約者であった男性が山から転落死しており、男性は生前「彼女に裏切られた」と洩らしていたというのだが…。
感想
映像よりも気になる点があります。投稿者は車を運転しながらスマホで外の景色を撮影しているわけですよ。しかし途中ハンドルを持つ左手が煙草を持っていて…、これ普通に危なくない?腕何本あるんだよ…。問題の男性は目の周りが黒く、ヴィジュアル系な感じがしました。
• 誰がために 前編
レベル 2.0 / 5
内容
4年ほど前に撮影された映像に異変が起きていると投稿があった。それはカラオケボックスで男女の高校生たちがカラオケを楽しんでいる映像である。
投稿者は稲羽さんと宇陀さんの2人。
この2人は映像に映っている友人が結婚するので、その記念のDVD作成の為、昔のビデオ映像などを編集しようとこの映像を確認していた際に気づいたという。
結婚予定のカップルは映像に映る仲居さんと鈴木さん。
彼らが映るこのカラオケの映像の中に映る友人の樋口さんの姿が一瞬消える。樋口さんは病気により他界している。稲羽さんと宇陀さんは卒業後、樋口さんと連絡を取っていなかったようである。
樋口さんは動画で消えてしまい亡くなった。自分らにも何かしら不幸が起こる事を危惧している様子の稲羽さんと宇陀さん。その為、川居が話を聞き出すも彼女らはまず、自分たちのお祓いをして欲しいという要望であった。さらに結婚予定の仲居さんと鈴木さんにも悪い影響があるのではないかという事で、早急にお祓いをしたい様子が伺える。
さらにこの映像に映る福田さんと連絡が取れないという。
お祓いを急ぐ稲羽さんと宇陀さんとの取材は難航したが、兎に角今急ぐべきなのは福田さんの安否の確認である。
福田さんは実家で病気の療養中であるという。実家へ向かうスタッフだが、やはり取材は出来る状況ではなく、今回の件について手紙を投函した。
その後、映像に更に気になる点があるのを発見した。
それは樋口さんが消えたシーンの付近、隣に座る福田さんの背後に手が現れ福田さんを指差している。
まるで東急ハンズのロゴである(違う)
それに福田さんが大塚愛を歌っている最中、福田さんの背後に不気味な女の影が映り込んでいた。
映像が徐々に変わる事象を目の当たりにしたスタッフは一度、稲羽さんと宇陀さんをお祓いに向かわせることにする。〈続く〉
感想
本格的な感想が書きづらいので後半に書きたいと思います。
• 彷徨う
レベル 2.0 / 5
内容
とある雑居ビルのスタジオに設置された監視カメラの映像。演劇の稽古をしているシーンが映し出されている。1人の役者が気をおかしくし挙句感電するシーンで照明が点滅するスタジオ。するとステージ奥に右から左へと移動する女性の影が映る。次に映った時はステージ奥左側で首を吊っている姿が映る。
投稿者によると数年前、劇場が入っている雑居ビル内のスナックを経営していた女性が自宅近くの山林で自殺をしていたという。それからこのビルでは漏電でボヤ騒ぎがあったり原因不明の事故が頻繁に発生しているというのだが…。
感想
恐らく76巻における「シリーズ監視カメラ」なポジションかな、と。こういう映像は腐るほどあるのでインパクトはさほど無い、というのが正直な感想。不気味な映像だとは思うけど…。
• 温泉旅行
レベル 4.0 / 5
内容
投稿者が彼女と年末に海沿いの温泉へ旅行した際、客室で撮影された映像。彼女は客室から見える海辺に知人女性がいたと言い投稿者と口論になっている。たしかに海辺に人は居ないのであるが…。
彼女が痺れを切らし窓辺に来た際、彼女の後ろから女性がついて来ていた。その顔は爛れているようにも見えるのだが…。
ちなみに彼女が見たという知人女性は彼女の職場の後輩であり一年前に自殺しているのだという。彼女は指導係として勤務していたのだが、仕事のストレスで首を吊ってしまったらしい。
感想
知人女性というのは投稿者の恋人よりも年上に見える。けれど仕事となれば年齢関係なくどちらが先輩かとなるので恋人が指導係で厳しく教えていたのかもしれないし、それが引き金となって自殺してしまっているのであれば恋人に怨念があるのも頷けるなぁと。がっつり後ろにいるので結構怖い部類に入るかと思います。
• 料理
レベル 2.6 / 5
内容
投稿者が遠距離恋愛中の彼氏にWebカメラを使い好物の野菜炒めを作りながら紹介している映像であるが、調理中に画面が乱れ始め、投稿者がカメラからズレた際に後ろの壁から人間が出てくるように映り込んでいる。ちなみに投稿者はその後行方不明となり、撮影されたマンションも解約しているという事であるというが…。
感想
壁から出てくる人はTHE CUREのロバート・スミスに見えました。
Webカメラって決して画質も音質も良くないので恐怖心を煽りますね…。
• 誰がために 後編
レベル 2.8 / 5
内容
投稿映像に映る飯嶋さんと加藤さんに取材を試みるスタッフ。
彼ら曰く鈴木さんと樋口さんは高校生の頃付き合っていたという。しかし卒業間近に別れてしまった、とのこと。鈴木さんと樋口さんは高校1年生の頃から両想いであり仲睦まじく、結婚しそうな程であったため、別れた時は皆驚いていたという。
彼ら曰く仲居さんは高嶺の花といった感じで大人びた雰囲気であったという。しかし、仲居さんと鈴木さんの関係が樋口さんと別れる原因ではなかったようである。
その後、樋口さんの親友であり療養中の福田さんから連絡が入り、取材をする事になった。
福田さんは衝撃の事実をスタッフに語った。
樋口さんと福田さんは席が近かったこともあり親友同士であったが樋口さんはグループ内で虐められていたという。樋口さんは鈴木さんと付き合っていたが、他に鈴木さんを好きな女性がおり、それがきっかけとなり樋口さんと鈴木さんを別れさせるという動きがあり、その作戦を練るLINEのグループが結成されたという。
鈴木さんを好きな同級生の為に樋口さんに関するありもしない噂を流したという。それが原因で2人は破局してしまったらしい。
さらに福田さんはそのグループの主犯が投稿者である稲羽さんと宇陀さんであると明かす。
福田さんはその後に鈴木さんと仲居さんが付き合った事を樋口さんは知らなかったと話す。その為、仲居さんと鈴木さんから結婚式の招待状が樋口さんの元へ届いた際に初めて知ったという。その時期に樋口さんから福田さんへ怨みのメールが届いたのだという。
その最後には
『私がいなくなったら… 次は誰かな』
と綴られていた。
そして病死したと思われていた樋口さんは実は自殺であったことも明かされる。仲居さんと鈴木さんの結婚式の招待状が届いたことで、高校時代に陰で受けていた周囲の行動に気づいてしまったということであった。
また、投稿映像も福田さんは既に知っており、自分を差す指や背後の影は樋口さんではないかと怯えていたという。
その後スタッフは樋口さんの母へインタビューを行い、彼女が生前使っていたスマートフォンを預かり、次に仲居さんと鈴木さんの家へと訪れた。
鈴木さんは当時、確かに樋口さんが鈴木さんに悪口を言っているという噂を聞いたという。それで樋口さんと話し合ったことがあったという。また樋口さんも逆に鈴木さんが自分の悪口を言っている噂を聞いていたと言うことが分かった。
樋口さんは一度でも鈴木さんに対して疑いの目で見てしまった自分が許せずに別れるという運びになったという。
仲居さんは今現在鈴木さんと付き合っていることを樋口さんも知っていると感じていたため悪意などはなく招待状を送ってしまった、とのことであった。
この取材で仲居さんの為に2人が別れるように仕向けられた訳ではないことが判った。
という事は、誰が何のためにこのような2人の関係を壊すような行動に出たのか?という疑問が残る。
スタッフは再度稲羽さんと宇陀さんを呼び出し、真相を探ることにする。しかし福田さんから聞いた話と稲羽&宇陀コンビの意見は食い違っていた。稲羽&宇陀コンビは別れさせるLINEグループに心当たりが無いという。
するとそこに福田さんが現れ、徐々に修羅場のような、一触即発な雰囲気となる。LINEのグループに関してシラを切る稲羽&宇陀コンビに『とぼけないでよ』という福田さんの意見や真逆に食い違う稲羽&宇陀コンビの主張。
そこへ問題児スタッフ・大塚が感情的になり『申し訳ないとかそういう気持ちはないんすか?!』と首を突っ込むが会話から追いやられる始末。
そこに川居がLINEのグループを作った人がどうあれ樋口さんがグループがきっかけで自殺しているという事実を改めて語る。
彼女らの会話から真相は見えなかった。
彼女達は自覚も無く、ただ周りに合わせていただけであったのである。そして彼女たちもまた、コミュニケーションツールの強調性と無関心ゆえ巻き込まれた「被害者」と言える。
ここで一旦解決したかと思われたのだが、樋口さんのスマートフォンから情報を収集していたスタッフ・山本屋が樋口さんと福田さんのやり取りを見て気づいたことがあると言い出す。
それは福田さんが樋口さんに対して "鈴木さんと関係を修復できるかもしれない" ということを匂わすメッセージを送っていた事である。福田さんは鈴木さんを疑ってしまった自分には鈴木さんと付き合う資格など無いという樋口さんに応援する趣旨のメッセージを複数送っていた。それは樋口さんが高校を卒業して就職をしても送られてきていた。
福田さんは鈴木さんと別れた樋口さんを心配していた周りの友人達からフォローするという形で頼まれていたという事であった。その中には仲居さんも居たのだという。
従わないといけない、と感じての行為だったというが、結果的に親友を騙してしまった事に後悔する福田さん。福田さんは誰の為でもなく、4年間も樋口さんを騙していた。
それは親友を想う気持ち以上に、自分が従わなければ標的にされてしまうという恐怖から来ていた。
また福田さんは周りの人物に対して『怨んでいます』と言い終わる。
しかし投稿映像にはまた変化が起きており、樋口さんは当初福田さんを指差していたが、映像の後半、
宇陀さん→仲居さん→加藤さん→飯嶋さん
と順に指を指していた。そして最後に指を指していたのは稲羽さんであった。
感想
心理学のようなストーリーだなぁと思って見てました。誰かが興味本位で始めた事が、本当に些細なきっかけがこのような人間関係のもつれを生む。それは画面の向こうで顔色も見ずに済む現代社会だからこその問題でもあって、"従わなければならない" という心理状態を生み出してしまう–。非常に深い話でした。
まとめ
メインエピソードが伏線だらけ状態過多で頭がパンクしそう。でも見応えはあったと思います。女のドロドロした世界も垣間見れて、現代の悩める学生たちには警鐘とも取れるというか、一種の社会風刺にも感じられました。素晴らしい。
では次巻!
【番外編】ほん呪ロケ地・撮影地まとめと考察
呪いのビデオシリーズのWikipediaには「投稿映像が撮影された場所」という項目があります。今までの投稿映像で場所が割れているのだけ書かれてあります。
で、撮影地について調べてみると意外と興味深い事実があったりするんですよね。
なので今年最初は "ほん呪映像と共に振り返る風景" をテーマにやってみようかと思います。
2020年も 卍 夜露死苦 卍(除霊の呪文)
廃村(Part 9)
村かと思ったら廃ロープウェイの駅で撮影されたものだった『廃村』。
倉沢集落は現在は解体されて無いらしいですが、石段沿いに平家が残る風景は全国の廃墟ファンを虜にしました。また、映像の「おかあやん」という声も時代を感じさせるというかなんというか。
そもそもこれが東京ってのが信じがたい。
他にも奥多摩近郊で撮影された映像は多いです。
ニューロシス(Part 15)
いるはずがない親子の修羅場という狂った声が聴こえてくるほん呪屈指の恐怖映像として名高い『ニューロシス』。
舞台となったテーマパークは「富士ガリバー王国」。当時、オウム真理教の "サティアン" が所在する旧・上九一色村富士ヶ嶺地区に位置していたため、この富士ガリバー王国もオウムの風評被害に遭い、富士急ハイランドなども完成し客足が伸び悩み閉園してしまったそうです。
ちなみにガリバー王国のホームページは現在でも残ってます。
卒業旅行(Part 16)
左写真、「象の鼻」といわれる場所からのDIVE TO BLUEが衝撃だった『卒業旅行』。
Wikipediaによると映像冒頭に映る建物は「ANAインターコンチネンタル・万座ビーチリゾート」というホテル。
湖の底から(Part 17)
神奈川県相模原市・相模湖
水死体が浮かんだようにも見えた『湖の底から』。
ちなみに貸しボート屋がインタビューを受けている際、彼の作業着に「KASSE」というワッペンが貼り付けてありますが、これは相模湖のボート管理会社の「勝瀬観光株式会社」のもののようです。結構赤裸々というか湖に関する噂をカミングアウトしてましたけど大丈夫だったんですかね…。
パレード(Part 19)
足踏みをしない不自然な足(スニーカーは履いてる)が映り込んだ『パレード』。
撮影当時は「中合清水屋店」。酒田を代表する百貨店みたいです。マルーン5みたいな名前…。
紹介するか迷ったけど新しめな情報なのでプッシュします。
私がもう一人…(Part 20)
神奈川県横浜市・みなとみらい21 クイーンズスクエア横浜
ドッペルゲンガーが非常に不気味な『私がもう一人…』。あの覗き込むような感じが戦慄でした。
撮影地は横浜のみなとみらい21。細かく言えば写真のベンチにカメラを置いてコスモクロックを背に撮影していました。
厳密に言うとここはクイーンズスクエアの「みなとみらい東急スクエア(旧・at!)」の広場ということ。
渓谷(Part 28)
28巻のメインエピソードなのに印象がとても薄かった『渓谷』。
舞台は紅葉の名所としても名高い千葉県の養老渓谷。写真正面に見える橋が「渓谷橋」。恐らく「宝衛橋」(映像中の赤い橋)から撮影された写真ですね。
家族旅行(Part 35)
カニが有名という観光地へ旅行へ行った際、旅館の窓から女が覗く『家族旅行』。
というか映像冒頭の食事シーンがカニオンパレードで笑った。
カニというと福井なイメージですけど若干分かりづらくしているのかも。宮津市は京都府北部、福井県と県境の街だからカニが有名でもおかしくない。
映像後半で映るのは恐らく「天橋立」でしょう。阿蘇海側から撮影されたものと思われます。
夜景(Part 38)
東京都多摩市・都立桜ヶ丘公園 ゆうひの丘
ブラック・サバスの1stアルバムに描かれた女性みたいなのが近づいてくる衝撃と恐怖をもたらした『夜景』。
東京多摩市連光寺にある都立桜ヶ丘公園「ゆうひの丘」で撮影されたものだそう。
火葬場(Part 69)
髪の長い女が焼却炉(?)から這い出ようとしていた『火葬場』。
朽ちた地蔵とかリアルすぎて怖い。
いずれは僕らも死んで火葬場に行くと考えるとなかなかヘヴィーかもしれない。
インディアン水車(Part 76)
北海道豊浦町・インディアン水車公園
鮭かと思ったらおじさんの顔面が泳いでいた『インディアン水車』(シーマンかよ…)。
比較的新しい映像。実際にこの地域(北海道全域)はヒグマによる事件が多いのですが水車とはあまり結びつかないような。
…というわけで今回はこの辺で。
この企画またやるかも。次回は本編レビューでいきます。また次巻であいましょう!
呪いのビデオ Part 54 レビュー【失われた仔ども達・衝撃の真実とイイダケイコと暗黒神話】
あけましておめでとうございます。
2019年のうちに公開できるかと思って書いていたのに気づいたら年越してました。なので年越し記事。
さて、前々回から続いていた『失われた仔ども達』が本巻でいよいよ完結を迎えます。そして次巻は全編がストーリー仕立てとなっているため、実質岩澤作品最後の巻と言っても過言ではなく…。
そして "あの人" がひょんな事から復活。
行く年来る年、ほん呪でガンギマリ!!!
私は誰
レベル 4.5 / 5
内容
女子高生がiPhoneの音声認識機能「Siri」で遊んでいる様子を撮影したもの。彼女は「理想の収入は?」とか色々Siriに向かって聞く中、ふと「私は誰?」と聞く。すると暫く認識した後、Siriは当時の辿々しい音声で「イイダケイコ」と返す。
困惑する女子高生はもう一度「私は誰?」と聞く。するとSiriは問題が発生したらしくシステムを終了してしまうのだが…。
すると彼女の背後に髪の毛が異常に長い女性の頭部が浮くようにして現れ、気付いた撮影者は携帯を放り投げJK置いて逃げ出すのだが、そのカメラにはJKの横に佇む黒い人影を映していた。
感想
1発目からなかなかヘヴィー級な映像を持ってきたなぁ。iOS 13でSiriもだいぶ人間に近づいた感じですがこの頃は機械のような無機質な感じがしますね。ですがこの頃はこの人影がイイダケイコなら全国の同姓同名の方はどういうお気持ちでいらっしゃるのか。もしかして逆さに読んで「コイケダイイ」さんかもしれない(ない)。
見えぬ踏切
レベル 3.4 / 5
内容
投稿者は大学の学生寮のロッカーから見つけたというミニDVテープを投稿してきた。
或る雨の日の夜、男性が車内の後部座席から撮影しているドライブと思しき映像だが、車は一方通行の細い道へと入って行くのだが、この地域に詳しくはないようである。車が左折すると工事中の高架下の行き止まりへ辿り着いた。バックに入れる運転手。その時、かなりラウドな遮断機が降りるような踏切の音が響く。そこには踏切など無いのであるが…。どうやら車も動かないらしくパニックになる車内。
カメラが一瞬フロントガラスを映した際、窓の向こうに多数の人影や顔が浮かんでおり、動画終了間際には電車が通過するような音が聞こえる。
投稿者曰く問題の映像が撮影された場所は大学から程近い場所で高架が造られる前は人身事故が後を絶えない "魔の踏切" であったという。
感想
踏切の音がめっちゃデカい。そんでパニックになる車内はカオス。衝撃度はあるけど恐怖・不気味度は皆無かと。どこかで見たこのあるなぁと思ったら
KISSの「Creatures Of The Night(暗黒の神話)」に似てる。
霊界電話
レベル 1.0 / 5
内容
投稿者の名倉さん(ネプチューンの人ではない)が幼い頃に当時住んでいた団地の一室にて撮影されたホームムービー。映像には幼い名倉さんと母親、近所の人たちや近所の子供たちなどで賑わう様子であった。名倉さんは映像に有り得ない事象が発生していると話す。
ホームムービーの中に居るはずもない年配と思しき男性が電話をかけているような音声が入っているのだという。その声は当時隣に住んでいた小松さんという男性の声に似ているらしい。小松さんには身寄りがおらず、映像が撮影される少し前に孤独死で亡くなっているのだというが、小松さんは生前に「孫が沢山来た」とか友達を招いたような事を話していたらしいのだが、そんな気配はとても無かったという。なので小松さんには "見えないモノ" が見えていたと感じていたのだというが…。
問題のシーンは子供たちが部屋で遊んでいる際、音声が遮断され電話の呼び出し音のようなものが鳴り響く。すると声が低く何を言っているのかいまいちわからない年配と思しき男性の声が聞こえる。男性は「あゆみちゃんは今どこにいるの?」と尋ねる。すると幼い女の子のような声で「お墓」と返ってくるのである。
感想
当時の名倉さんは3~5才と思われるのにめちゃくちゃ覚えとるやん!そんなに記憶って鮮明に残るものですかね。音声が遮断されてから聞こえてくる電話の声もインパクトに欠けるし、どこにいるのと尋ねられて「お墓」と答えるのも子供じみてるし(笑)お墓じゃなくて「煉獄」とか「ケツの穴」ならもっと良かったのに。
失われた仔ども達 後編
レベル -
内容
スタッフは安部さんが人知れず子供を産んで闇に葬った、彼女の実体験が歪められて怖い話として形成されたのではと推測し区切りをつけていた。
だが、調査に行き詰まりを感じていたスタッフの元に手紙が届いた。その送り主は自殺したAさんの同級生で取材に応じてくれた草間さんからであった。その中にはミニDVテープが2本同封されていた。
その内容はスタッフへの謝罪から始まっており、前回の "コインランドリーの女性から怖い話を聞いた" という証言は嘘であるというものであり、本当は大学時代の同級生・影山格さんという人物から聞いたという事と、影山さんが怖い話の発端であると書かれていた。
2本のテープのうち1本は2011年5月頃に撮影されたものであり、居酒屋と思しき場所で数人の男性が談笑しているものであった。映像左で怖い話をし出す影山さん。右にいて話を聞いている男性はなんと、安倍さんのJPEGに映っていたツーショットの男性・奥本さんであった。草間さんの手紙によると奥本さんはこの映像の1年後に自殺して亡くなったという。奥本さんは2012年9月、車内で練炭自殺をして亡くなっているのが見つかったという。
嫌な予感がしたスタッフはすぐさま草間さんへ電話をかけるのだが繋がらない。井ノ上は草間さんの同僚である南條さんへと電話をかける。
すると繋がり南條さんから草間さんの現状を知らされる。草間さんは逮捕されていたのである。妊娠中の妻に暴力を振るい流産させたのだという。草間妻は命に別状はないが精神的ダメージは大きくとても取材できるような状況ではない事は明白である。南條さんは草間夫妻は仲良くしているように思われたという。なぜ暴力を振るったのかは不明らしい。
↑つまりこのような状況である。
スタッフは草間さんは奥本さんより怖い話の真相を聞かされ話の "本質" を知ってしまったのでスタッフへ手紙とテープを送った後、妻へ暴力を働いたのでは、と推測。草間さんの送ってきた封筒には確かに3月26日と日付指定され送られていたものであった。井ノ上は草間さんが一番最初に取材した当時、本当のことをスタッフに話せばスタッフにやろうとしていることを止められると思い恐れて言わなかったのでは?と推測する。
スタッフは黒幕である影山さんを取材する事となるのだが…。
感想
草間さんは真相を知っていたから暴力を働いた、つまり彼は話の本質を見抜いており、さらにはこの話は「怖い話」の枠を飛び出ていることが匂わされるんだけど、内容は結構複雑だし伏線も多いので難しくなってきた感じ。次、怒涛の最終回です。
シリーズ監視カメラ 老人ホーム
レベル 1.7 / 5
内容
とある老人ホームに設置されてある監視カメラ。夜の老人ホームの廊下が映る。と、死角から無人の車椅子が現れ、廊下中央で止まる。よく見ると車椅子で揺れる老人と思しき影が見える。老人の影は揺れを何回か繰り返すと車椅子から立ち上がり消える。そして部屋から出て来る職員。不審がらずに車椅子を押して戻すのだが…。
感想
老人ホームは人によれば楽園だが人によれば避けられぬ「死」をただ待つ場所というナレーションが印象深い。
映像?怖くない。
タワーパーキング
レベル 3.9 / 5
内容
投稿者の佐野さんは恋人とドライブに行った際に車をタワーパーキングに駐車し出かけたのだが、恋人がビデオカメラを車に忘れてしまった。車に戻りビデオカメラを確認すると何故か録画状態になっていた。確認すると、投稿者カップルが車を降りた時から勝手に録画されていたという。しかもその日はその後に寄った飲食店に車をバックで駐車する際に表示されるバックガイドモニターに子供と思しき影が横切ったり、高速道路の料金所で代金を払う際、ゲートスタッフが誰もいないはずの後部座席を見て微笑む仕草をしたり不自然な現象が多発したという。
しかしその車はレンタカーであった為、その日限りであったという。佐野さんはレンタカーに何かあるのではと推測していた。
問題の映像はタワーパーキングにて車が下降する際に右側に子供のような顔が出てくる。更にはフロントガラス越しにカメラを覗き込む顔が映っていた。
感想
驚かせ系ですね。フロントガラスの顔はよくわからないけど子供の顔は完全に人間離れしてる気がする。これもどこかで見たこのあるなぁと思ったら
KISSの「Creatures Of The Night(暗黒の神話)」に似てる。
今はもうない…
レベル 0.5 / 5
内容
バーのガラスケースに誰かいた。ちなみにこのバーは今はもうないという事である。
感想
参加賞的なやつ。この流れでは面白くもクソもないように見える。
失われた仔ども達 続・後編
レベル 2.3 / 5
内容
影山さんオリジナルの "怖い話" で多くの人が被害に遭っている事が判明したため、スタッフは影山さんに突撃取材を決行する。
押木と井ノ上と岩澤で影山さんの住むアパート付近で張り込みを行うが影山さんが出入りする気配はなく時間だけが過ぎていった。
夜になり、車の窓をノックする音が聞こえる。
ウインドウを開けると修行中のスタッフ・菊池であった。どうやら井ノ上が人が多い方が良いと判断し菊池に連絡をして来てもらったという。菊池は井ノ上から話は聞いたとの事で「ひと事とは思えないので参加させてもらえないですかね?」と言い、岩澤は受け入れて菊池も調査に加わった。
それから数時間後、寝ている岩澤を菊池が起こす。影山さんがアパートに帰ってきたのだ。急いで影山さんのもとへ向かうスタッフ達。
スタッフ総出+カメラを向けられ動揺している影山さんへ岩澤が『聞くと幽霊が出る怖い話知ってますよね?!』と続ける。しかししらを切る影山さん。それでも続ける岩澤。影山さんは徐々に怒りを露わにし出しカメラを手で払うような仕草をし出す。
影山さんは『ちょっと裏いきましょう、ここだと』と言いアパート裏へスタッフを誘導する。
岩澤は『草間さん知ってますよね?!彼は臨月の奥さんに暴力を振るって流産させて逮捕されたんですよ!』『奥本さん、彼は自殺しました』『あなたが原因なんです』など口早に怖い話を聞いた人の末路を問いかける。これに憤りを露わにした影山さんは『はぁ?!俺が原因?!ふざけんなよいきなり来てよおぉ?!』と怒鳴る。
岩澤は井ノ上に影山さんが奥本さんらに怖い話を話している動画を見せるためにカメラを持ってくることを伝えるが手こずる井ノ上。『早くしろってぇ!!』と焦る岩澤。動画を見せると影山さんは『なんでこんなん持ってるんですか?!』と動揺する。
しまいには影山さんが携帯を取り出し『警察呼ぶぞ?!』とダイヤルを押す、素振りだけする。岩澤は『いいですよ、呼んでください』、『呼ぶぞ!?本当に呼ぶぞ?!良いんだなあぁ?!?!』『警察を呼んでも良いから本当の事を話してください』『話すことなんてねぇんだ、馬鹿!』すると影山さんは足早に自室へと向かいカメラを振り切るとドアを閉めた。即座に岩澤がドアを開けると強引に閉められて追い払われてしまう。
スタッフはここまで影山さんにしつこくアタックしてきたが、影山さんは実質何もしていないのである。怖い話をしただけにすぎず、相次ぐ不幸に直接関わったわけでもなく、知ってもいない。
ここで草間さんが送ってきたミニDVテープのもう1つが公開される。それは影山さんの小学校の頃の担任・横手さんという人物が影山さんの母親の話をしているもので、草間さんが隠し撮りをしているものだった。
横手さんの話では影山母は若い頃に最初の子供を産むのだが、奇形児であり間も無く亡くなってしまう。影山母はそれがきっかけとなり精神に異常きたしてしまうのだが、その5年後に影山さんを産む。影山さんを身籠っている最中、再び奇形児が生まれるのではと苛まれた母親は堕胎しようとしたが周りがそれを止めたのだという。影山さんを産んでから何度も彼を殺そうとした影山母。そのような状況に影山父は影山母と幼い影山さんを引き離し、影山母を精神病棟にいれた。
影山父は現在は既に他界しており、東日本大震災で影山さんの実家は倒壊し、仮設住宅に入った影山父はそこで病気にかかり亡くなってしまったという。
Part 52で触れた "東北地方の山村で起こった怖い話" の気が狂った娘は影山母の事ではないか、とスタッフは感じていた。さらに外村夫妻の結婚披露宴に現れた謎の女性が仮に影山母だとしたら、彼女はこの世にいないということになる。
ここで草間さんの投稿映像、奥本さんに影山さんが怖い話をしている映像が再度、公開される。映像には影山さんの背後に不気味に笑う女性の姿がはっきりと映っているのだった。その女性の額には赤ん坊の顔がくっついているようにも見えるのだが…。
後日、外村夫妻の妻・ゆかりさんが妊娠したとの情報が。岩澤は敢えて、調査により明らかになった事実を夫妻に伝えた。
そのまた後日、外村夫妻から届いたメールには
"どんな子供が生まれてくるかはまだわかりません。
(中略)
ですが、それでも僕たちは我が子を生むつもりでいます。
それがどんな子であろうとも、
この子が僕らを選んでくれているのなら、
愛するべきなのだという結論に至りました。
(中略)
この度は、本当にありがとうございました。
これからも、多くの人たちの為に頑張ってください。"
という内容のものであった。
感想
影山母の怨念が影山さんに取り憑き怖い話をさせていた、というのがオチです。だから影山さんは本当に何も知らないわけですね。兎に角、外村夫妻のメールで終わってハッピーエンドというか、安心しました。
まとめ
これを書き上げるまで年越しちゃったし正月だなんだって1週間くらいかかっちゃった(泣)長きに渡ったメインエピソード『失われた仔ども達』が終わり次巻は岩澤監督最後の作品ということもあってドラマチックな展開となってます。55巻は前のブログでレビューしていますので今回はパスします。今回、あとがきはありません。