前回に引き続き「禁忌」がメインとなる68巻のレビューに参りたいと思います。
では、いきましょう。
目次
置き傘
レベル : ★★★☆☆
内容
投稿者が夜、彼女と公園を談笑しながら歩いている様子を撮影した映像。
雨が降り出してきたので彼女が傘をさすと、彼女の頬になにか冷たいものが付着する。
それは明らかに水とは違う、粘り気のある血のようなものであり驚愕する2人。
すると傘の中に血を流した巨大な女性の顔があった。
感想
インパクトある映像なんだけど、もう麻痺しすぎてそんなに怖いとは思いませんでした。
ただ、血が付着するシーンは生々しくて怖いですね。
それより、彼氏が異界のそれに気づいてトンズラここうとするの多すぎる。
花束
レベル : ★★★☆☆
内容
投稿者が娘と訪れた公園で撮影したホームビデオ。
福岡に単身赴任中の夫に送るためのビデオだが、娘が供物と思しき花束を持ってきてから予想外の事態に発展する。
投稿者が花束を元の場所に戻すように言うと、娘は所定の位置に戻すがその後不自然なことに、また花束を持っている。
すると娘の手に重なるように別人の手が映っており、背後には軍服姿と思しき人影がこちらを見ていた。
かつてこの公園付近では腕のない傷痍軍人が物乞いをしていたというが…。
感想
インタビュー、長っ!
遊具にもたれかかるように恨めしげに見ている傷痍軍人の霊はなかなかインパクトあります。
手は確認出来ませんでした。
ホテル
レベル : ★★★☆☆
内容
投稿者が友人と北陸地方を旅行した際にとある廃ホテルに興味本位で入ったときの映像。
バーカウンターのような場所の廊下に女と思しき姿が横たわっているのが一瞬だけ確認できる。
感想
ガチっぽいような感じがします。
本当にリプレイ3回目くらいで解るレベル笑。
初期にありがちな映像というか。投稿者も気づいてないのでガチっぽさはあります。
このホテルなんですが、筆者の調べにより、富山県にある「ビラ立山」という廃ホテルである事が判明しました。
廃墟マニアの間でもかなりマイナーなので侵入する人も少ない場所みたいです。
なんて言ったって富山の廃ホテルと言えば「坪野鉱泉」がメジャーですからね。
禁忌 中編
レベル : ★★☆☆☆
内容
八幡さんが遂げた自殺未遂から調査は暗礁に乗り上げていた。
そんな中、スタッフの阿草が過去の投稿映像のデータから戸松さんの投稿映像と非常に酷似した映像を見つける。
投稿者である中国人の崔さんは中国に住む親友の周さんが万里の長城で撮影したビデオであり、周さんはその映像が撮影された後、工場の爆発事故に巻き込まれて亡くなったのだという。
また生前に同僚からストーカー行為を受けていたという。
さらには周さんの葬儀の後、埋葬前の遺体が何者かによって盗まれたのだという。
崔さん曰く、戸松さんの映像に起きた事象と本件は非常に似ているという。
さらにスタッフは周さんの同僚に英語で問い合わせたところ、周さんの同僚のストーカーの男性は周さんが亡くなる前に自宅で焼死していたという。
周さんの爆死、彼女のストーカーの焼死。
この奇妙な類似点は中国における風習である「冥婚」が関連している可能性が浮上。
冥婚とは中国やアジア圏行われる風習の1つで、若くして亡くなった者同士を結婚させ弔うというもので、近年、中国では冥婚をいいことに遺体を窃盗するグループが多数いるという。
冥婚は主に死因が近い人同士が良いとされているというが、ここで不気味な符号を感じずにはいられないスタッフ・菊池。
それはストーカー男性と似た死因である周さんはあまりにも出来過ぎているように感じる。
つまり周さんは誰かに殺された説が浮上する。
投稿映像は周さんの友人と思しき女性が万里の長城で自撮り棒で自分や周さんを映している。ふとノイズが走り、中国語のような女の声のような音声が紛れる。その後、周さんが映ると彼女の背後に男性の顔のようなものが映っていた。
改めてスタッフは八幡さんの件で、下村さんという男性の話を思い出す。
下村さんは八幡さんのプロフィールを知っている(前回の記事を参照)が、八幡さんは下村さんを知らない。
だとしたら婚約者であると言っていた不審者とは下村さんなのではないかと推論を立てるが…。
感想
周さんと同じパターンで言えば、下村さんが一方的にストーカー紛いな行為に及んでいて、その対象である八幡さんが自殺未遂を遂げているとなると、下村さんも危ういのではないかと思います。
さて、万里の長城、美しいですね。
崔さんの片言な日本語にも好感が持てます。
続きます。
クリスマス
レベル : ★★★★☆
内容
1990年のクリスマスパーティを記録したビデオ。
幼い投稿者と、彼の弟が映っている。
ベランダに続く窓の外から女がこちらを見下ろすように映っており、右側の和室には少女と思しき姿が。
弟は当時、とある少女と仲良くしていたというがその少女は育児放棄にて死亡していたというのだが…。
感想
インタビューいる?笑
不気味な映像だとは思いますがもはやこの程度では効果はありません。
客観的に見て★4つくらいには怖いかと思います。
シリーズ監視カメラ 灯台
レベル : ★★★☆☆
内容
灯台の灯りが正面の海を照らしたとき、そこに船がまるで沈没するような姿が映し出される。
また、ノイズが走り、その中に髑髏のような顔が無数に現れる。
投稿者によるとこの海域は海が荒いことで有名であり、多くの漁船が転覆事故を起こしているのだという。
感想
怖くはないんだけど筆者的に凄い好きなタイプの映像。
ノスタルジックというか、綺麗なのでうっとりします。
沈没船が現れるというのも良いですね。タイタニックが沈没するシーンを連想させます。
洗車機
レベル : ★★★☆☆
内容
自動の洗車機で車を洗車した際の映像。
投稿者の息子は後部座席で初めての体験に大興奮している。
ふとカメラが後部座席の息子を映したとき、彼の横に女豹のポーズをした少女と思しき姿が彼を見つめていた。
投稿者によるとこの車は格安で購入したもので、おまけとしてチャイルドシートが付いてきたというのだが…。
感想
女豹のようなポージングの少女はEelsのアルバム「Beautiful Freak」のジャケを連想します。
映像の霊はこちらを見ていないだけ恐怖度は低いかと。
人によっては怖く感じるかもしれませんが。
筆者はEelsのジャケのが怖い
続・禁忌 中編
レベル : ★★★★☆
内容
下村さんがスタジオから出るのを待ち伏せる一行。
出てきた下村さんに事情を話す。八幡さんが自殺未遂をしたという事を聞いてスタッフの車に乗り込み、情報を提供してくれた。
下村さんは平塚和弘という人物から合成した婚礼写真のモデルとして女性を探してほしいと依頼があったという。
1人目は断られ、八幡さんに行き着いたということであった。
また、1人目のモデルとなった女性は階段から転落し大怪我を負ったという。
下村さんと別れたあと、スタッフの阿草が興味深い事実を話す。
それはムサカリ絵馬という一部の地域で行われている冥婚と似た儀式があるのだという。
ムサカリ絵馬は冥婚とは違い、若くして亡くなった者を架空の人物と結婚させて弔うという風習である。
後日、日本の民俗学に詳しい溝渕久夫氏にムサカリ絵馬の事を聞くと、ムサカリ絵馬とは山形で行われている儀式で「ムサカリ」も山形の方言であるという。
また、溝渕さんによると絵馬の相手は架空の人物でなくてはならず、もし生きている人間を相手に使ってしまうと、故人と同じような死に方をしてしまうという、まさに禁忌な行為であるという。
また溝渕さんはムサカリ絵馬について詳しい人物から資料を送ってもらうように頼んでくれた。
後日、資料が届き、中には手紙と写真、DVDが添えられていた。
その中のDVDには異様なものが映り込んでいた。
と、ここで警告文が入る。
警告
これからご覧いただく映像は
非常に危険な為、心身に深刻な
悪影響を及ぼす可能性があります。
影響されやすい方や
気の進まない方は
再生を止めてください。こちらでは一切の責任を負いかねます。
そして10秒のカウントダウンが入ると、
そこには和室のような場所でムサカリ絵馬の儀式を行っている様子が映し出されている。
新郎は恐らく事切れているが新婦は生きている状態であった。
儀式の最中、術者が祝詞を読み上げると画面が乱れる。
すると女性と思しき人影が3人を囲むように座っている。
その時、新婦は倒れ込んでしまうところが記録されていた。
感想
ここへきて日本チックな風習、その掟を破ったことで起こる不幸などが出てきました。
禁忌、というのはやはり日本の風習が関わっていたんですね。
映像ですが、久しぶりのカウントダウンの割に、インパクトはありましたが怖くはなかったです。
それよりも新郎の遺体が…。トホホ。
まとめ
なんだかここへきて禁忌の核心に触れたような感じがします。
投稿映像ですが、シリーズ監視カメラ 灯台と洗車機が印象的でした。
また次巻!