前回に引き続き、73巻のレビューいきます。
寺内時代から、トップバッターが紹介された後、ハイライトみたくこれから紹介する映像の部分を切り取る手法はとても好きです。
ではいきましょう。
サプライズ
レベル : ★★★★☆
内容
妻と娘が父親の誕生日を祝うため、隠れてこっそりとケーキやらメッセージカードを準備して、サプライズを仕掛けるため脱衣所へ移動する。
すると風呂場に大きく口を開けた、不気味な女の姿が。
2人はそれに気づいていないが再度そこを映したときもやはりその女はいた。
この時、下の階に住む女性が孤独死していたという。
無念の死を遂げた女性の霊が楽しげなホームパーティーをぶち壊しにやってきた、とでもいうのだろうか?
感想
女の顔は結構怖いかと。
世にも奇妙な物語の「0.03フレームの女」に出てくる女みたいな。
脱衣所に隠れてる間ずっと居たと思うと怖いですよね。
それより最後のハッピーバースデーの歌が不穏すぎて笑った。
夏合宿
レベル : ★★★☆☆
内容
投稿者が中学生の頃に行った夏合宿先で撮影されたビデオ。
馬鹿騒ぎする彼女らの部屋に先輩がやってくると『大丈夫…?』と何故か心配され、先輩曰く、彼女らの部屋から『たすけて… たすけて…』という声が聞こえてきたのだという。
また、部屋に訪れた先輩の左足が不自然に消えてる。
問題のシーンはプリッツのような菓子を食べながら騒ぐ彼女達の奥の押し入れの下の部分から2つの顔が重なるように映っていた。
このホテルの側を流れる川では1970年代に水難事故が多発していたのだというが…。
感想
映像自体にノイズがかかってて不気味さはありますが、なんというか評価に困るような感じ。パンチがないわけじゃないんだけど…。うーむ。
あとなんか部屋に既視感あるなと思ったら昔泊まった作並温泉のグリーングリーンの部屋の間取りと似過ぎ。
グリーングリーンの裏手には新川という川が流れていますが重大な水難事故は聞いた事がないです。
が、熊害事件なら多々あります。
あとグリーングリーン自体も×殺が多い事で有名です。
民宿
レベル : ★★☆☆☆
内容
投稿者の中西さんが温泉マニアの先輩ととある山間部の民宿に宿泊した際の映像。
ノーマルタイヤで訪れたが翌日が悪天候と知り、気が気じゃ無い先輩は中西さんが眠った後もスマートフォンで動画を撮影していた。
それは雪が降ってくるかこないか外を映し出した映像だが、先輩は異変を感じ、部屋の中を映すとブロックノイズが走る。
その間0.13秒の間にハンガーラックで首を吊った骸骨のような姿が見える。
その骸骨は中西さんが所有している服と酷似した服装であったため先輩は中西さん未来の姿が映ったのではないかと言い始める。
スタッフはPart 52に収録されている『奇怪な未来』を連想し、万が一の為に中西さんの身辺の連絡先を聞いた。
感想
先輩が勝手に自死を決め付けたように感じて中西さんが憤ってるようにも見えます。
それもそうですよね。
ただ、骸骨が着ている服装は確かに中西さんが持ってる服と似すぎていましたが。
映像自体は大して怖くないので特筆しませんが、『奇怪な未来』の投稿者が自殺していたことが結構ショッキングでした。
あと、筆者も温泉マニアなので負けじと(?)調べたところ、映像が撮影されたのは栃木県の那須湯本温泉のようです。
冒頭の河原沿いの温泉施設は那須湯本の「鹿の湯」。
例の映像が撮られた民宿は鹿の湯から近い「新小松屋」さんのようです。
ストリートビューで見ると外の景色はここです。
位置的には新小松屋さんが濃厚ですね。
画像を見たところハンガーラックも確認できました。
おくりもの 中編
レベル : ★★★☆☆
内容
茂さんが失踪し、娘の由美さんが奇行に走り憔悴した様子の薫さん。
由美さんは自分を虐めた友人の写真を切り刻んでいるという。
茂さんは薫さんの浮気相手に嫉妬心を抱いていた。
悦子さんは職場で虐めたT子さんの自殺現場に居合わせた。
つまり由美さんの恨み相手に不幸な事が起こる可能性もあり得ると考えられる。
さらに、茂さんが恨んでいたとされるスーパーの近藤さんは何者かに襲われて怪我を負ったと取材で反面する。
そして、音声分析を担当する寒川の例の「モッカイナレ」という言葉は『モッカになれ』と発音していると分析。
オカルトマニアのKATORさんによると「モッカ(मोक्ष)」とはサンスクリット語の「モークシャ」が民衆化した言葉であり、業や呪縛、輪廻などから完全に解放された魂という意味であるという。
つまり「モッカになれ」とは「死ね」と言ってる事になる。
スタッフは手分けして由美さんの部屋に固定カメラを設置、24時間体制で監視を行うとともに、悦子さんの身辺を調査することにした。
前巻の投稿者である大塚も参加してくれて、悦子さんの母とコンタクトがとれた。
悦子さんは消息不明だといい、彼女の家にはインド仏教を彷彿とさせる謎の絵が飾られており、彼女のパソコンのファイルの中にはサンスクリット語で書かれたものが存在した。
その中には少女がカメラに向かって何かを語りかけている動画が存在した。
その動画は小学生と思しき少女が自分を虐めた相手などを名指しで言い、最後に「モッカになる」と言い残して後ろの窓から飛び降りた。
その際の彼女の顔は茂さん、悦子さん同様ミイラのように歪んでいた。
感想
死は救済ですか。
インド仏教や哲学ってのは興味深いものがありますね。
死んでも輪廻転生すればまた人生をスタートさせる。それが嫌なら何もない世界に行くというのがモッカという仏教用語なんでしょうね。
少女の顔が変わる瞬間、一瞬モザイクがとれて素顔が見てちゃってるの笑った。
続きます。
花火の上
レベル : ★★★☆☆
内容
とある海上の打ち上げ花火の様子をドローンで真上から撮影した映像である。
花火が咲くような綺麗な映像の途中、左から人間の手が現れドローンを掴む。そして体勢を崩したドローンは海へと落下して映像は終了してしまう。
感想
かなり興味深い、驚かせ系の映像です。
完全に人間の手なんですよね。でもそんな上空に人がいるなんて有り得ないし。
というか映像がめちゃくちゃ綺麗。
打ち上げ花火、上から見るか?下から見るか?ってありましたが上からも相当キレイです。
あと、福田が投稿者に取材するときに吃っててめちゃくちゃ笑ってしまった。
シリーズ監視カメラ 復元
レベル : ★★★☆☆
内容
映像制作会社に勤める投稿者がある会社から火災で破損した監視カメラの映像の復元を依頼されたという。
監視カメラは午後11時頃、オフィスを映し出しており2人の男女が残業中である。
そんな時、オフィスから不自然に発火。
消化器を持ってくる男性社員。しかし栓が抜けない。
女性社員は誰かと連絡していたが炎は不可解にあちこちから発火し出し2人は逃げる。
その時、炎の中に立ち尽くす女性と思しき影が出現する。
このオフィスがあるビルが立つ前、昭和24年に原因不明の火災があり、女性が死亡した事件があったというが…。
感想
FIRE WOMANという感じで不気味というよりかっこいい出立ちです。
残業中の2人がめちゃくちゃイチャイチャしててなんか良い感じですね笑。
さて、火災のを伝える当時の新聞記事ですが、これは京都で発生した四宮車庫火災のものです。
ちなみにですが跡地は四宮駅で、周辺にはあんな大層なビルは立っていません。
続・おくりもの 中編
レベル : ★★★☆☆
内容
KATORさんに少女の自殺動画を見てもらったところ、彼女の思想はかの悪名高い新興宗教の思想と酷似していた。
教祖の思想は人は死んでも輪廻転生するので人を殺したという意識がなく善の為に人を殺しているというものである。
謎は深まるばかりであったがスタッフ・舞木が入院中の近藤さん(薫さんに言い寄っていた疑惑のある人物)と接触すると言い出す。
近藤さんへ取材をすると、誰かに突き飛ばされ負傷した事、それに薫さんの証言とは全く異なる証言が得られる。
それは薫さんから一方的に連絡が来ていた事、さらには薫さんに50万円を貸していた事であった。
その帰りに磯崎家で張り込みをしている川居から連絡が入る。
寒川と由美さんが磯崎家で倒れていたという。
駆けつけると寒川は原因不明の高熱で入院、由美さんは落ち着いて2階で休んでいるということであった。
ここでスタッフ・大塚が由美さんのものと思われる吐瀉物の中にウジ虫のような幼虫が混入している事に気がつく。
また、寒川が倒れる直前まで撮影した映像には包丁を持ち出す由美さん、それを宥める寒川、由美さんから包丁を取り返すと由美さんに押し倒され倒れ込む寒川、その後に倒れ込む由美さんが記録されていた。
また由美さんも顔が変化する現象が記録されており、
『モッカ!モッカになれ!』
と発言していた。
感想
寒川ちゃんめちゃくちゃ不憫すぎて…。
KATORさんが言っていた新興宗教はピー音入ってたけどオウム真理教ですね。
オウムには「タントラ・ヴァジラヤーナ」という教えがあってこれは救済の為には殺人も許されるというものです。
モッカの本来の意味が崩れているのはオウムの思想があるからなんでしょうかね。
カリスマ = ASAHARA なんでしょうね笑。
さて、由美ちゃんのゲロに虫が混じってたのが少々気色悪いですが、次巻完結みたいです。
次回予告、めちゃくちゃ気になります。
まとめ
あまり印象的な映像が無いのがかえって印象的でした笑。
個人的には花火の上が良かったです。
次巻で「おくりもの」完結らしいので最後まで書きたいと思います。