さて、今回はほん呪屈指の名作としても名高い25巻のレビュー。これも35巻と同じで5年ほど前に借りて見た記憶があって所々思い出してしまいました。
また今作も、改めて見ると見方が変わってくるとなぁと。
レビュー、いきます
半面の男
レベル : ★★★★☆
内容
投稿者と友人が廃墟を探索している映像。サークルの仲間に見せる為に撮影していたらしい。この廃墟は元々企業のセミナーを行う建物であったという。
投稿者が2階のとある部屋へ行くと先程まで開いていたドアが閉じている。ふと友人の方を振り返ると男性の半面の顔が近づいてくる。
感想
顔が近づいてくるときのリアクションが「ウアァアア!!! ナンカイル!!」って感じで笑う。問題の顔はちょび髭のあの方に似ているというか。
掴みとしてはバッチリではあるかと。
不気味な女
レベル : ★★★★☆
内容
投稿者である橋詰さんは新しいアパートに引っ越した際に実家の母に見せるための動画を撮影していた。その際、この世ならざる者が映ってしまったという。
問題の映像はアパートの部屋を紹介しながら撮影しているものだが、まずクローゼットに赤ん坊のような白い顔が映り込む。
この時点で橋詰さんは何かおかしいと薄々気付いていたそうだ。すると部屋のカーテンらしき場所の前に油絵のような不気味な女がこちらを見ていた。
異界の存在に気付いた橋詰さんは携帯を放り投げ家を飛び出す。すると低い赤ん坊の泣くような、阿鼻叫喚のような凄まじい音声が録音されていたのである。
このアパートに調査へ向かった岩澤と菊池はバスルームの天井裏から妙なロープを発見する。
そのロープはややベタづいており、白い塊のようなものが付着していた。岩澤はそれを化学調査機関へ送り鑑定してもらう事にする。
結果、それは人間の皮脂である事と微量ながらA型、もしくはAB型の血液が付着していた。
アパートを管理していた佐久間さん曰く、前の住人は赤ん坊が居ないのにも関わらず夜泣きの苦情が来ていたというのである。その女性は30代くらいの女性であり佐久間さんが管理している内に引っ越してしまったのだという。
スタッフはその女性が赤ん坊を出産するが女性の事情で殺めて、自分も自殺しようとしたのではないかと推測した。その際に使われたのが例のロープではないかと…。
感想
何回も見てるのであまり新鮮さには欠けるけど最後の泣き声がやっぱり怖い。あと岩澤のインタビューに応える橋詰さんの様子がリアルだな、と。
女は油絵で描かれた絵画みたいな感じで不気味。
たしかに「不気味な女」ってタイトルまんまだわ。
ロッククライミング
レベル : ★☆☆☆☆
内容
投稿者は仲間と趣味のロッククライミングをしていた。
その場所ではかつてクライミング中に落下して死亡するという事故が起きている場所でもあり、岩の壁を登る仲間を映した際に右下に不気味な手が映り込んでいた。
感想
部位系。
怖くはないけどこれは少し不気味(というかリアル)だと思った。筆者の地元にもロッククライミングの名所と名高い山があって、そこから落下する人が後を絶たないんだとか。
僕の恋人
レベル : ★★★☆☆
内容
製作委員会に届いた妙な映像の内容は夜道を歩く女性の後ろ姿を追ったものであった。
投稿者の鈴木さんにインタビューを決行する。
鈴木さん曰くこの映像は恋人の仕事帰りを撮影したものであり、以前から恋人の写真などを一枚ももっていなかったことから、何かを持っておきたいという気持ちに駆られて撮ったものであるらしい。
次にスタッフは映像に映る女性・水谷さんへ電話する。
しかし、水谷さんは鈴木さんを知らなかった。
このことを鈴木さんへ告げると、水谷さんとはコンパで会ったといい、いずれは恋人になると断言。
鈴木さんのストーカー行為に加担したくないスタッフは独自ルートで水谷さんの情報を集める。
すると彼女の男癖が悪い事や浮気が原因で前の彼氏が電車に飛び込み絶命したという過去が暴かれる。
映像には水谷さんの背中に人間の顔のようなシミが映り込んでいたのだが…。
感想
はっきり言ってどこの馬の骨かも分からない変態野郎に付き纏われる水谷さんが不憫ですよ。
人間的な恐怖感もあってか映像も少し怖く感じる印象です。後編へ続きます。
サファリパーク
レベル : ★★★★☆
内容
投稿者家族がサファリパークへ出かけた際のホームビデオ。
パーク内を走行するライドの中、格子付きガラスに反射するかのように不気味な表情の女が睨みつけていた。
感想
女の顔はよく見るとけっこう怖いのでレベルはちょい高めかと。
ただ、あんまり厳ついもんで合成感もちょっと否めない。
シリーズ監視カメラ 家庭用監視カメラ
レベル : ★★★★☆
内容
投稿者は戸建て住宅を購入して半年経つ佐藤さん。
佐藤さん宅は以前空き巣に入られたこともあり、センサーで撮影が開始されるタイプの家庭用監視カメラを玄関に設置した。
ある日、投稿者一家が実家から帰ると誰も居ないはずの監視カメラが作動していた。
見てみるとそこには男性と思しき影が現れ、チャイムを押す。すると聞き取れない低い声で何か言いながらドアをすり抜けていった。
調べたところ、この物件の前の住人の夫妻の夫が九州に出張中、車に撥ねられ死亡していた事が判った。
さらに事故の日付は影が現れた日のちょうど1年前であることも判明した。
感想
もの悲しい俯いた影とボソっと何かをこぼすのは悲壮感を感じるし、不気味さも相まって結構好きです。
遠い地で不慮の死を遂げた魂が一回忌に我が家に帰ってきたんでしょう。
でもその時には奥さんはもう我が家には居ない、という皮肉な話です。
因みに、事故を伝える地方紙のシーンに「大塚町」とありましたが四国・九州に大塚町という地名は宮崎県宮崎市にしかありませんでした。
熊野観光
レベル : ★★☆☆☆
内容
投稿者が和歌山県の熊野を訪れた際に撮影した映像。
夜になり祭りが行われている中、偶然映った男性の横顔に無数の目が現れていた。
感想
2,3個の目がそれぞれ瞬きしてたりするの、気持ち悪すぎて無理です。
それより、夜の神社で願掛けをしている地元の老婆がノスタルジックで映像自体は異世界みたいで好きなんだけどね。
続・僕の恋人
レベル : ★★★☆☆
内容
その後スタッフに水谷さんから連絡が入った。
それは
今回は警察沙汰にしないが、今後この様な事(ストーキング)をされたら訴えます
という内容で、スタッフを通じて鈴木さんへ伝えてほしいという趣旨であった。
鈴木さんに趣旨を伝えるも、彼は終始無言であった。
そして、鈴木さんが盗撮したテープをお祓いし、それを水谷さんへ返すということに決まった。
それから水谷さんと音信不通になってしまった。
職場に連絡を入れると退職した、とのことで実家で療養中という事であった。
鈴木さんにも連絡を入れるが繋がらない状態が続いた。
水谷さんの同僚によると、退職する寸前の水谷さんの様子は明らかにおかしく挙動不審であったという。
そして同僚に取材を終えた夜、鈴木さんと連絡を取る事ができた。
しかし鈴木さんはストーカー行為に及ぶほど執着していた水谷さんの事をもう興味がないと吐き捨てた。
その後、これまでの取材映像を編集していたスタッフは、鈴木さんが撮影したビデオの中でもう1つ、奇妙なものが映り込んでいるのを発見する。
それは水谷さんをストーキングする鈴木さんが水谷さんの自宅アパート前まで来た時、アスファルトから顔のようなものが突き出ており、それは水谷さんの背中に浮かび上がった、あの顔と瓜二つであったのだが…。
感想
一線を超えた恋愛、危険な愛をテーマにしてるのかと。
アスファルトの霊は不気味な表情で、例えるならドレッサーの上に生首が乗った3回見たら死ぬ絵みたいな感じ。100日後に死ぬワニ
後味の悪い終わり方もこれぞほん呪といった具合ですかなぁ〜❔
まとめ
全体的にも秀逸な出来上がりだと思います。
菊池時代のゴタゴタでダメな芝居を見せられた後は尚更、岩澤の露骨な表情とかがリアルで良いんですよねー。
個人的にはシリーズ監視カメラ 家庭用監視カメラが印象深いな、と思いました。
草々。